eスポーツって何?
eスポーツに現在多くの視線が集まっています。eスポーツとは、簡単に言えばゲームで勝負をするスポーツです。
特に魅力的なのは他の競技にはない、「性別・年齢・場所を問わず公平な条件で試合が成立する。」という点だと思います。
みなさんにぜひお願いしたいのは、試合の場に行ってみてください。練習の場に行ってみてください。考えが変わると思います。
現在、ゲームは世界で一つの大きなビジネスとして成り立ち、日本の中にもたくさんプロチームがあります。
世界大会では優勝すれば大きな数億という賞金も出ており、「プロゲーマー」という新たな職業が生まれました。
なぜ部活動でeスポーツをするのか。
今世界的にeスポーツを通して教育をしようという動きがあります。
例えばNASEF JAPAN北米教育eスポーツ 連盟などがそれにあたりますが、eスポーツはいま教育界で積極的に行われているアクティブラーニングの要素を備えています。
アクティブラーニングとは能動的学修といい、生徒等が受け身ではなく、自ら能動的に学びに向かう教授・学習法のことで、グループワークなどにより課題解決を目指したりする学習方法です。
eスポーツで取り組むゲームは競技性があり、勝ち負けが決まるものです。勝つためにどうすればいいのか、部活動として真剣に研究・対策・解決・技術研鑽にあたり、チームでの勝利を目指す。とても分かりやすいアクティブラーニングなんです。
だからこそ部活動で取り組み、自分たちの好きを通じて成長していくとてもいい題材となっています。
並木学院のeスポーツ部
並木学院高等学校のeスポーツ部は2021年四月に発足したばかりの部活動です。
部活動では基本的に自分たちで課題を解決させています。
顧問も指導をするというより、課題を投げかける、処理の仕方を教えるというところまでにとどまり、解決までは教えません。
だからこそいろんな意見が出て、もっと主体的に行動するようになり、どんどん上達をしていきます。
ゲーム好きばかりだからこそ、お互いに仲間意識が高く、会話が弾み、コミュニケーション能力が高まります。
学校へ行くことが苦手な生徒も、ゲームのために登校することから始まり、学校で明るく楽しそうに友達としゃべるようになった生徒が多くいます。
学校に行き始めるきっかけが、ゲームでもいいのかなと思います。
2021年度は日本最大級の高校生eスポーツの大会「ステージ・ゼロ」でLOL(リーグオブレジェンド)部門、中四国ベスト4という結果を残すに至りました。(その時の記事はこちら)
保護者の方からはこんな意見が
並木学院がeスポーツ部を始めるにあたり、保護者からどのようなご意見をいただくか心配をしていたのですが、実際始めて見ると肯定的な意見ばかり。
次のような意見が出ています。
「明るくなってしゃべるようになった。」
「まず学校に行ってくれるからそれだけでもうれしい。」
逆に部活動が休みだと
「どうして部活動休みなんですか?」
と不満そうに口に出される方もいるほど。中には親子の仲が良くなったなんて話まで出てきました。
生徒の様子は?
「ゲームをして褒められる ってすごくないですか?」
と、当の本人たちは生き生きしていますし、全力で活動してくれています。
全体的に明るくもなり、でもお互いにレギュラー争いをしながら良きライバルとして活動しています。
まだ全国大会で勝つ、ところまでは難しいかもしれませんが、確実に成長してくれてます。
「プロゲーマーになりたい。」
そういう生徒も出始め、それ以外の生徒も「この子を全国に連れて行ってプロゲーマーにしてあげたい」と協力的。
そのうち本校初のプロゲーマーの誕生もあり得るかもしれません。
もし興味がありましたら、ぜひ彼らの試合を見に来てみてください。