7月18日木曜日、福山市民球場にて、第95回全国高等学校野球選手権広島大会 並木学院高等学校 対 府中高校の対戦が行われました。
今年こそ一勝を!
その思いで朝早く学校に集合した野球部たち。
出発前の監督の言葉、「野球は、勝ち負けじゃない。でも、もう少し一緒にやらせてくれ」
を胸に、心を静める瞑想をしたのち、校長先生に見送られて学校を出発しました。
野球部にだけがんばらせない!野球部が真剣だから、私たちも!
何週間も前から応援練習をしてきた5日制の生徒たち。その思いとともに、5日制全員が、球場に応援へ向かいました。
ノック練習の後、プレイボール。
生徒たちの熱い声援とともに、試合が始まりました。
ピッチャーは3年米田君。しっかりした投球で相手を圧倒します。
ヒットも次々と飛ばし、好調な試合を見せた5回。
その後も走塁面での力の差から点を取られつつも互角の争いが続きましたが・・・8回、思いもよらぬミスを発端に、相手に4点を許してしまい点差が大きく開いてしまいました。
が、ここであきらめないのが、今年の並木野球部でした。
代打での突然の登板ながら、ヒットを打った本保君はじめ、
ランナーがいなくなった後にまた塁に二人出すなど、ヒットを連発。
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大丈夫!大丈夫!とりかえせ!とりかえせ!
悲願の一勝に向け、生徒も声をからして応援します。
そして、三点の得点を挙げる追い上げを見せるも・・
逆転届かず、試合終了となりました。
試合終了後、目頭を押さえながら応援席に深々と頭を下げた並木野球部たち。
お疲れさま!ありがとう!!よくやった!
応援の生徒たち、保護者の方々のねぎらいの明るい声が飛びます。
けれど・・マウンドを野球部が去り、メガホンを片付ける生徒たちの目には大粒の涙がうかんでいました。
会場の外では、応援団長の岡崎君が、球場を出てきた並木野球部を待っていました。
声にならない声を上げて泣く野球部一人ひとりを、同じ汗を流してきた仲間が受け止めます。
球場を去る前にもう一度応援に来てくれた生徒たちに一礼をする野球部たち。生徒たちは、涙をぬぐいながら大きな声で答えます。
「ありがとうございました!」
夢をありがとう、素晴らしい試合を、感動を、ありがとう
たくさんのありがとうをこめて、応援の生徒たちは帰路につきました。
そして、応援生を見送った野球部を待っていたのは、村田監督でした。
いい試合だった、よくやった!
監督の一声に、野球部たちの頬を涙がつたいます。
おまえたちは充分良くやった、勝たせてやれなかったのは、先生だ・・
卒業生それぞれにねぎらいの言葉をかける村田監督。
監督、本当にありがとうございました・・
涙声で答える部員たち。
監督と部員を超えた、男同士の絆がそこにはありました。
並木生が野球部から学んだことは、何よりも、物事に真剣に取り組むというその姿勢でした。
雨の日も、暑い日も、雪の日も、朝早くから夜遅くまで、毎日休みなくこの一日のために野球に取り組んできた野球部たち。
並木生たちは、それがいかに大変なことかをよく知っています。
野球部が真剣だからこそ、応援する生徒たちも真剣でした。
ものごとにまっすぐに、真剣に向かい合うことの大切さを教えてくれた並木野球部。
そしてその野球部たちに、真剣にものごとに向かい合うとはどういうことなのかを教えてくれたのが、村田監督でした。
野球部の新しい一年が、また、はじまります。
ゴーゴーレッツゴーレッツゴー並木!
(そのほかの写真は、並木フェイスブック https://www.facebook.com/namikigakuin のアルバムからどうぞ)
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