並木5日制新入生の登竜門・・・それが毎年行われる似島での宿泊研修です。
宿泊研修を終えると、それまでの中学校気分が抜けひきしまった表情が見られるようになる・・・というのが毎年の生徒たちの様子。
もちろん今年も元気いっぱい新入生たちが研修へいってきました!
研修の目玉は、カッター訓練です!実際に海に出る前に、声かけからオールのはこびまで、こまかなところまで事前に教えていただきながら訓練を重ねます。
実は一年生、集団でピリっと行動するのが少し苦手。新学期の初めに集団行動の練習があったのですが、そこでも落ち着きのないところを指導されたりと少し苦労した思い出が。
「声が出ない!」
「手順が違う!」
「手がそろわない!」
指導の声が飛ぶ中訓練が続きます。カッター訓練では声が出ない、手順が違う、手がそろわない、とはすなわちカッターそのものが動かないのはもちろんのこと、危険にもつながりかねません。
だんだんとこつがつかめ、手がそろうようになっても、今度は他のグループが練習している間におしゃべりをしてしまったり・・・本来はカッターの陸での訓練のあとはレクリエーションの時間を設けていたのですが、残念ながら訓練に一日かかってしまいました。
つかれきった生徒たちの楽しみ、食事の時間。
配膳係りたちが自分の担当ではないところも進んで手助けをしあったことで手際よく短時間で準備が完了。つらい訓練を一緒に一日受けたことで、1学年全員「仲間」だという意識が芽生え始めてきたのかも・・・・
そして迎えた次の日。目指すは、海です!
全員で息を合わさないと上手に進まない船の移動。後姿がこころなしか、昨日の皆の様子とは違うような・・
浜に着くと、潮の関係で元来浜のところが海になっており、海に入るのをためらう生徒がいるのではないかと思っていたのですが、実際は
濡れるのをいやがることもなくさっと海に入ると、息を合わせてオールをこぎだしました。
指導の方の姿を全員でしっかり顔を上げて見ながら、手をそろえてカッターをこぐ生徒たちのりりしい姿!昨日は出ていなかった掛け声もしっかり出ていました。
あとかたづけももちろん皆協力し合ってすすめます。
誰一人欠けることなく、みんなでひとつのことに取り組むことで、個人とは違うすばらしい力が発揮できる-
前日のつらい特訓と、この日の海での実体験で、生徒たちはそのことをしっかりと学んで研修所を後にしました。
「研修の最初は「班で話し合いなさい」っていっても、きちんと集まれずにいろいろな形で集合していた班が、帰りにはみんなきれいな円を描いて集合してたんですよ。」
と同行していた先生もうれしそうに話してくれました。
さて、研修から帰ってきてからの生徒たちですが・・
五日制の掃除の時間。以前は掃除を逃げ回ることもあった生徒たちが、お互いを助け合ったり、すすんで汚いところを見つけてきれいにしたり・・・とまるで別人のよう。
今年の似島研修も大成功!のようです。