まだまだ寒さ厳しい3月初め、野球部は 毎年恒例となる「太洸寺 体験道場」に参加しました。
「我 でなく 我がチームとして」
―自我にとらわれることを捨て、人間と人間のつながりを体感することで、チーム全体を一つの大きな自分として考えるようになれるように―
そんな想いをこめてのお寺での修行体験は、今年で三年目の参加となります。
一日目は夕方からということもあり、開校式と、一般の方々も交えた、「無村塾」という自分の意見を伝えると同時に、人の意見も受け入れるという対話の練習のあとは、まもなく「放心」(就寝)となりました。
さて、二日目。「覚心」(起床)はなんと朝の5時半。
お堂外はまだ真っ暗、吐く息も真っ白。
寒いけれど、澄んだ空気に身が引き締まり、息をするたびに体の中から清められる思いがします。
まだ6時を回ったばかりの寒空の中、平和公園へ歩行に出発します。
一時間ほどの歩行のあと、犠牲者の方々へ頭を下げます。
その後「座禅」、鈴峯の山へ「峰入り」をし、自然と一体化する前修行を十分に積んだ後は、湯来の滝で、滝行をおこないます。
現世の衣服を脱ぎ捨てて冷たい自然の水に入ることで、己を捨て、自然の一部となる滝行。
スポーツマンの勝負強さの秘訣となる、精神統一の修行でもあります。
雪解けのあまりにも冷たい水に、予定していた5分の入水まではできませんでしたが、
無事に滝行を終えることが出来ました。
己を捨て、より大きく偉大なものと一体化することで、力を発揮する―
そのための修行は厳しいものでもありましたが、生徒たちにとって良い体験になったのと同時に、「あの修行を乗り越えれたのだから、できる!」という自信ともなります。
これからの試合で見せてくれる、修行の成果が楽しみです。